今宵、君の翼で



翼は少し考えてから口を開いた。


「こんなこと美羽に言うつもりなかったんだけど……」



「どんなことでも良いから話して」


「俺が犯人に仕立て上げられてるってわかったらショック受けると思ったんだ。だからその前に嫌われといた方がお前もまだ気持ちが楽だろうと思ったんだよ。でも美羽はいくら突き放したって嫌いになってくんねぇんだもんな」



「嫌いになんて……なれるはずないよ」



「嬉しかった。って、わりぃな。あんな態度とっといて、内心は嬉しいとかって」


「そうだよ! 私すごい辛かったんだから……」


「マジでごめん。お前には全部本当の事言うべきだった」



翼は俯いて苦笑いしている。



「俺の親父さ……実はちょっと前に見つかってた」


「え!」



翼のお父さんって確か翼が13才の時に姿を消したって……



「うちの幹部がずっと俺の親父を探してたらしくてさ」


「そうなんだ、翼のために!?」


悪い人たちだとばかり思っていたから驚いた。


すると翼の顔が歪んだ。