今宵、君の翼で




『くんじゃねー大丈夫だから……きに……すんな……よ……』


気にしないなんて無理に決まってる。


何を隠してるの!?


いくら問い詰めても翼は教えてくれなかった。


その時、受話器越しに聞き覚えのある音楽が聞こえてきた。



これって……あそこのアーケードでよく流れてる曲だ!


「翼! とにかく動かないでそこにいてよ!?」



電話を切ると、私は急いで学校を出た。


あのアーケード付近に翼はいると思う。


私は無我夢中で走った。





電話越しに聞こえてきたメロディ……



確かこの辺なんだけど……


キョロキョロとくまなく探しても、翼らしき人はいなかった。


電話も出てくれない。


私はアーケードから少し離れた路地裏に入った。



翼……何があったの!?


恐くなって手が震えてくる。


せっかく会えると思っていたのに……



その時、私は目を疑った。



あれ……あの靴って……