今宵、君の翼で



もう深夜の4時だと言うのに、『今から会おう』だって。


正直酔っ払っているし、眠いから行きたくなかったけどお金に目が眩んだ。


私は重い体を起こしてメイクを直した。


陽菜の声は聞こえなくなっていたので、どうやらやることが終わって眠ったみたい。


ちょうどいい。今のうちに外へ出よう。


そーっと抜け出そうとした時、突然足首を掴まれた。


「ひゃっ!」


足元を見ると、翼が私の足首を掴んでいた。


驚いて体が固まる。


翼はムクリと起き上がって私のことを見上げた。


「どっかいくの?」


「あ……ちょっと友達に会いに……」


「こんな真夜中に?」


なんて嘘つこうかと考えていると、翼が上着を持って玄関に向かった。


「送ってってやるよ、足ねぇーんだろ?」


「あっ……でもっ」


翼は私の話を聞かぬまま、玄関のドアを開けた。

外はまだ暗くて、冷たい風が一気に中へ入ってきた。