昼休み。

私は、氷室センセイに呼び出されてしまっていた。

私、何かしたかな!?

そう思って、センセイの言葉を待っていた。

「あのな、倉橋。」

センセイは、神妙な顔で切り出す。

「はっ、ハイッ!!」

私は、返事をして、ゴクリッと唾を飲み込む。

センセイは椅子から立ち上がると、ゆっくりと私の前に立ち、私をジッと見つめてきた。

そして、意外な一言を口にする。

「やっぱり、倉橋って、可愛いよなぁ!!」

へぇっ!?

私は、今、最高に間抜けな顔をしてるに違いない。

だけど、私は、そうもいってられない状況に陥っていた。

ジリジリッと、私にセンセイが迫ってくる。

「あっ、あの、センセイ!?」

困惑気味の私に、さらにセンセイは、爆弾発言をした。

「実は、俺、初めて見た時から、倉橋のこと、好きだったんだよな!!」

ええっ!?

うっ、ウソでしょう!?

「あっ、あの、私とセンセイは、『教師と生徒』で‥‥‥‥。」

「そんなの知ってる!!」

センセイは、そう言って、意地悪く笑うと、私に近づいてきた。

私とセンセイの距離が、あと10センチまで 近づいた時、校内放送で、センセイを呼ぶアナウンスが流れた。

センセイは、チッと舌打ちすると、

「邪魔が入ったな。」

そう呟いた。

私はというと、頭が混乱していた。

センセイは、出て行く際、私にこう告げた。

「倉橋、覚悟しとけよ!!」

そう言って、去って行った。

私は、呆然と立ち尽くすばかりだった。