ガヤガヤッ!!

教室中が、生徒たちの笑い声などで、騒がしかった。

そんな時だった。

キヨちゃんがそんなことを言い出したのは。

「メグって、こんなだけど、本当は『超美少女』なんですからね!!」

まるで、キヨちゃんは自分のことのように自慢げにそう言う。

キヨちゃん、ありがとう!!

お世辞でも嬉しいよ!! 

すると、他の聞いていた女子生徒たちは、

「へぇ〜、そうなんだ。メグちゃんの素顔、見たい見たい!!」

と、せがまれてしまった。

頼まれたら、イヤだと言えない性分の私は、渋々ながら、そのメガネを外した。

幸い、まだ鬼島くんは登校してきてなかった。

私がメガネを外した途端、教室中がシーンッとなってしまった。

えっ!?

なっ、何!?

私の『顔』、そんなに『変』なのかな!?

そう思っていた時だった。

ガラッ!!と教室の扉が開いた音がした。

なっ、何と、鬼島くんが、片桐くんと仲間くんを連れて、教室に入ってきたのだ。

やっ、ヤバい!!

私は、メガネを取ろうとしたが、動揺のあまり、取り落としてしまった。

カチャンッ!!

メガネが落ちた音がした瞬間、私は、鬼島くんとバチッと目が合ってしまった。

まっ、マズい!!

私が、あの時の『女』だってバレちゃった!!

鬼島くんは、すごい驚いた顔をしたが、私のところへツカツカッと歩み寄って来ると、

「お前、『あの時』の『女』だよな!?」

そう言い放った。

私は、殴られてもいい!!

そう思い、謝ろうとした時だった。

「あんた、俺の『女』になってくれないか!?」

あの鬼島くんが、何と、顔を真っ赤にして、そう言ったのだった。

私はというと、そんな鬼島くんの顔をマジマジと眺めながら、

うっ、ウソでしょう!?

心の中で叫んでいた。

エエ〜ッ!!と、教室中の生徒たちが、驚きの声を発したのは言うまでもない。