それから2週間、私と委員長を中心に、文化祭の準備は着々と進んでいった。
今日は前日、明日は本番だ。

「わー! できたぁ!」

立花さんが、声を上げる。
どうやら衣装が出来上がったらしい。
毎日チクチク、針仕事頑張って手作りしてたもんね、間に合ってよかったね。
私は心の中で、そう言った。

「ふぅん?
なかなかうまいじゃん」

立花さんの隣の瀬田君が、顔を近づけて彼女に笑いかけた。

「でしょ~?!」

彼女は相変わらずその近さに気づいてはいないようだけど。
見てるこっちが、ドキドキする。