「あの二人、着替え終わって向かってるかな?」

「さぁ? イチャイチャしてて遅くなるかも知れないし。
どっかで誰かに茶化されたり、声かけられたりかも知れないし」

材料を運びながら、俺と委員長はそんな会話をしていた。
いつでも、クラスの会話の中心と言えば二人のことばかり。
話題の尽きない二人だなぁ、と、つくづく思う。

「ま、相変わらずなんだろう」

「きっと、手、繋ぎながら来るな、恥ずかし気もなく」

「恥ずかし気がないのは瀬田だけだろ」