工業高校のイケメン達に愛されて【上】




「…うん、からかってみた…だけどね、」


「…うん?」



途中で言葉を切らした向田くんの言葉を待った。



「…いくら緋奈ちゃんが僕をかわいいと思ってくれていても、僕は、男だからね?」



あたしよりも少しだけ大きな手が、あたしの手にそっと触れて…そしてぎゅっと握られた。



「男が本気になったら…こんなもんじゃないからね…?」



そういって口角を上げてニヤリと笑った向田くんに、あたしの鼓動はまた速くなった気がした。


…それは、どういうことなんだろう。


あたしには理解できないことをたくさん言われてるのに、胸がドキドキしちゃうのはなぜだろう。