「フン。本当のことを言っただけだ。」
向田くんに抱きつかれているあたしに向かって、鼻で笑った滝本くん。
つ、冷たい…滝本くん…。
「緋奈ちゃん、優介のいうことなんか気にしないでね!昔からこういうやつなの!なにかされたら、すぐ僕に言って?」
「あ、あ、あ、ありがとう…」
向田くん向田くん…!!
その言葉はすごく嬉しいんだけど。
そんなにぎゅーって抱きつかれると、恥ずかしいです…!!
けど、離して…って言えないから、あたしはそのまま座り尽くす。
…ひとつ、気になることがある。
「あの…みんなは、昔からの友達…なの…?」
あたしはみんなに向かって首を傾げた。
すると、あたしの問いかけに坂口くんがにこりと笑って答えてくれた。



