工業高校のイケメン達に愛されて【上】




「え、チビ…?」


「そ、チビ。しかもその頭、マリモみてぇ。」



マリモ…!!?


初対面の滝本くんにグサグサとそんな毒を吐かれるあたし…。


あたしはぽかんと口を開けた。


チビ…マリモ…。


そりゃあ、滝本くんたちよりは背が低いし、髪型はショートボブだけど…。


そ、そんなふうに言わなくても…!



「あーっ!優介、女の子いじめちゃだめだよーっ!」


「わぁっ!?」



あたしが滝本くんの言葉に固まっていると、向田くんが後ろから覆いかぶさるようにあたしの肩に腕を回した。


わ、わわわ、向田くん近い…っ!


な、なにこの体勢…!


それに、向田くんの吐息が首筋にかかって、くすぐったい。


りりかちゃんや中学の友達には、あたしが背が低いからって理由でよくこうしてぎゅーってされていたけど、男の子からこんなふうにされるのは初めてで。


ど、どうしよう…!