工業高校のイケメン達に愛されて【上】




えっと、この人もみんなの知り合い…かな?


あたしは首を傾げた。



「あははっ緋奈ちゃんかわいいな。」


「なっ!?さ、坂口くん…っ!」



きょとんとしたあたしに、からかって言ったのだろうけど…坂口くんが急にそう言うからびっくりした。



「ほーら。優介も自己紹介しろよ?」



坂口くんが話しかけてる子は…優介くん…ていうのかな?


その人は、坂口くんたちに向けられていた視線をあたしの方に移した。


自然とあたしたち2人の視線がバチっと合う。


うっ…綺麗な暗めの茶髪に、くっきりした二重、高い鼻…。


この人もイケメンさん。


というかみんな、4人ともイケメンさんすぎる…!


あたしの周りがやけに神々しい。


自分のちんちくりんな容姿が、目立つと言うか…。



「…滝本 優介。」


「あっ、あたし、中村 緋奈です!!よろしくお願いします!」