でも、少しは中村も俺のことを意識してくれているんだろうか。


すっと、両手で中村の頰を包み込んだ。


みるみるうちに中村の顔はさらに真っ赤になって。



「あ、相葉くん…恥ずかしいよ…っ!」


「…なんで?」



俺は顔を近づけて、首を傾げた。


照れている中村が、かわいくて仕方ない。



「えっ…と…ドキドキする、から…?」


「………っ」



まじ、こいつ…かわいさ反則すぎる。



「…中村。そんなこと言われたら俺、勘違いしそうになるだろ…。」


「勘違い…って…?」



きょとんとしているそいつの綺麗な唇を今すぐ奪ってやりたい衝動に駆られる。


くそ。くそ。くそ。


俺はいつのまにか、こんなにも中村に夢中なんだ。


両手に伝わる中村の頰の体温を感じて、俺はぎゅっと目をつぶった。







【下編へ続きます】