次には両手で頰を包み込まれる。
あたしは、うまく言葉が出てこない。
「あ…う…っ」
「魁斗みたいに、スッと褒めらんねぇよ…。とにかく、迷惑だなんて思ってないから。」
“だから、無理するな”
そう言って、彼はあたしを…自分の胸に引き寄せた。
トクンと、滝本くんの胸の音が聞こえる。
意地悪でぶっきらぼうな君は…時々甘い。
赤くなりながら、ぽつりぽつり、想いをゆっくり伝えてくれるの。
彼氏でもないのに、好きっていうわけでもないのに。
こんなにドキドキしてしまうのは、なんで…?
しばらく経つと、滝本くんはあたしのことをそっと離して。
次にあたしは両肩を優しく掴まれて、しばらく無言で見つめ合った。
いつもと変わらない、綺麗な二重の目。
ううん、今日はいつも以上に…綺麗に見える。
つい、見惚れちゃう。
「「…………っ」」
って、無言で見つめあっているこの状況…ど、どどどどうしよう…。
すると、滝本くんが赤い顔のまま沈黙を破った。
「な、なんかしゃべれよ…。」



