何か言ってほしいなんて、そんな贅沢なことは思っていないんだけども。
ただの友達なのに、気合いを入れて浴衣なんて着てきちゃって。
下駄まで履いて、背伸びしすぎた結果迷惑をかけて。
なんだか、ダメなんじゃない…?
あたし、何してるんだろう…?
無意識に、目に涙がたまる。
泣きたくない。
泣いちゃダメだよ。
ただでさえ迷惑をかけているのに、ここで泣いたら、雰囲気がさらに悪くなってしまう…。
でも_____…。
「は、お前…なに泣いてんの…。」
「あっ…ご、ごめ…っ」
「………」
「ごめんね滝本くん、迷惑かけて…。」
「…迷惑?」
真正面で腰を下ろしてあたしを見上げていた滝本くんが、すっと立ち上がった。
そして、あたしに自身の顔を近づけた。
滝本くんとの距離が、近い。
突然のことで目を見開くと、滝本くんは意外な言葉を発した。
「…そんなこと、思ってねえけど?」



