工業高校のイケメン達に愛されて【上】




でも…花火をみたらあとは帰るだけだから、この痛さも我慢できる。


ただ万が一、2人とはぐれてしまわないように…。


あたしは、すぐ前を歩いていた坂口くんの服の裾をぎゅっとつかんだ。



「…緋奈ちゃん?」



坂口くんは、あたしの方を振り返り首を傾げた。



「ご、ごめんっ。人が多いから、はぐれないか心配で…っ」



あたしがそういうと、坂口くんは、服の裾をつかんでいたあたしの手を、ぎゅっと握った。


あたしは心臓がどきりと跳ねる。



「わ…っ」


「大丈夫。俺が絶対離さないから。」



あたしを見下ろしてニコッと微笑んで、坂口くんはまた前を向いてゆっくり歩き出した。


_____繋がれた手が、熱い。



それは、靴擦れの痛さなんて忘れてしまうほどの感覚だった。