「…あ、いた。」
坂口くんを見上げていたその頃、後ろから誰かの声がする。
声の主は、滝本くんだ。
滝本くんも、屋台を回り終えたのかな?
滝本くんが手に持ってるのは、チョコバナナ。
チョコバナナ…!!
「滝本くんが、チョコバナナ食べてる…。」
あたしは意外な組み合わせに、思わず声を発した。
い、意外すぎて…ギャップが。
なんというか、かわいい…!!
当の本人は、眉間にしわを寄せている。
そして、みるみる顔を赤くした。
「な、なんだよ!なんか文句あるかよっ。」
「あはっ、ごめん。甘いもの好きなの?」
あたしも甘いもの好きだから、会話を広げたかったんだけど、本人は黙りこくってしまっている。
ふふ、耳まで真っ赤になってる。
この赤さはきっとちょうちんの光のせいじゃなくて、恥ずかしがっているからだ。
「優介は甘いもの好きだよね?な?」
珍しく坂口くんもいひひ、と笑って滝本くんをからかった。



