工業高校のイケメン達に愛されて【上】




「わあ、すごい…綺麗…!」



あたしは思わず目をキラキラと輝かせた。


お母さんが着ていた浴衣…それは白地にピンクとオレンジの桜模様が施された、とても甘々で可愛い浴衣だ。


相当大事にしまっておいたんだろうなあ。


生地も色あせることなく、すごく綺麗だ。



「でしょー?いつか緋奈も着るかもって思ってたの!」



うぐっ…こんなに可愛い浴衣を見ちゃったら…。



「着てみたい…。」



これは、女の子の本能でしょうか?


お母さんは、着せてあげるーっと張り切ってあたしに着付けをしてくれた。


簡単にぱぱぱっと着せてくれたから、ピシッと着こなしているわけではないんだけど。


数分で浴衣を見に纏ったあたしは、全身ミラーで自分の姿を確認した。



「わあ…!」



本当に可愛い浴衣…!


逆に自分が着ているのが浴衣に申し訳ないくらいです…。