「…あ、そういえばさ。」
何かを思い出して、突然パスタをフォークで絡める手を止めた坂口くん。
みんなの視線が坂口くんに集中する。
あたしは首を傾げた。
「今週の土曜。いつもの夏祭りと花火大会やるってな。みんな今年もいく?」
え…お祭りと花火大会!?
「あー、そうか。今年もやるんだったな。」
滝本くんが相槌を打つ。
「あ、緋奈ちゃんは知らないかな?この町には毎年お祭りと花火大会があるんだっ!結構人気なんだよ〜」
「そうなんだ…!知らなかった!」
目をキラキラとさせた陸くんが教えてくれた。
…あたし、お祭りも花火も大好き!!
あたしも地元のお祭りに、毎年学校の友達と一緒に行っていたなぁ。
「…でも僕、今年は行けないんだあ…親の実家に明日から一週間帰ることになってて。」



