「大丈夫だって。そんなに心配すんなよ。」



…今日の今日だ。


こいつ、中村への罪悪感は消えちゃいない。


ふっと中村の手首に視線を移すと、少し赤く腫れてしまっていた。


俺は拳をぎゅっと握った。


くそ…。


女なんて、どうでもよかったはずなのに…。


たとえ女が俺のせいで傷つこうがなんだろうが、今までは知らんふりしていたのに…。


なんでこいつにだけは、申し訳ない気持ちがもやもやと頭の中をぐるぐる回るんだ。



「そーだ翔。さっき、コンビニ寄ってお前の好きなもん買ってきた。」



ほら。といって優介が小さめのビニール袋を俺に差し出した。


俺はそれを受け取って、なんだろうと思って袋を覗き込み中身を確認する。