「翔、今日ずっと寝てたんじゃねーの?」
優介はパンを頬張りながら、首を傾げて俺に話しかけてきた。
「まあな。寝すぎたわ。」
ずっと机に突っ伏して寝てたから、体がいてえ。
寝てたけど、体調も別に良くなってないし。
魁斗も中村も、のんびりと弁当を食っている。
俺は…食欲ねえ。
てか、1人になりたい。
そう思った俺は、体は重いけど席を立って、教室を出て行った。
いつもよりゆっくり歩いて、たどり着いたのは入学式のときにあいつらと見つけた倉庫室。
この倉庫は電気をつけないと昼間でも真っ暗だ。
電気をつけ、倉庫室のくせに意外にも物は少ないこの室内を軽く見回す。



