「中村さん、聞いてよ!昨日さ…」
今日も聞こえる横沢のうるさい声。
まーた中村にちょっかい出してるよ。
毎日毎日、よく飽きねえよな。
陸と優介は、この状況を見てていい顔はしてなかったな。
魁斗は、横沢のことにはあまり興味なさそうな感じで2人のことをなだめていた。
はあ。
やっぱだりぃ。
どうしても体調がすぐれなかった俺は、昼休みまでずっと自分の机に突っ伏していた。
授業をサボりに、どこか他の場所へ移動する元気もなかった。
昼休みを知らせるチャイムが鳴ると、陸と優介と魁斗の3人が俺の席まで来た。
「緋奈ちゃん、翔、ご飯食べよーっ!」
陸は、ご機嫌な様子で弁当の袋を開ける。



