工業高校のイケメン達に愛されて【上】




「中村さん、聞いてよ!昨日さ…」



今日も聞こえる横沢のうるさい声。


まーた中村にちょっかい出してるよ。


毎日毎日、よく飽きねえよな。


陸と優介は、この状況を見てていい顔はしてなかったな。


魁斗は、横沢のことにはあまり興味なさそうな感じで2人のことをなだめていた。



はあ。


やっぱだりぃ。


どうしても体調がすぐれなかった俺は、昼休みまでずっと自分の机に突っ伏していた。


授業をサボりに、どこか他の場所へ移動する元気もなかった。


昼休みを知らせるチャイムが鳴ると、陸と優介と魁斗の3人が俺の席まで来た。



「緋奈ちゃん、翔、ご飯食べよーっ!」



陸は、ご機嫌な様子で弁当の袋を開ける。