工業高校のイケメン達に愛されて【上】




女に呼び止められた。


…俺は別に、女と仲良くする気なんてない。


いくらクラスが同じでも、席が隣でも。


助けてやったのだって…ただ面倒ごとになるのが嫌だからって、それだけだ。



それ以外になんの意味もない。



「あの、助けてくれてありがとう…」



礼だっていらねぇ。



「1年生だよね?お名前…、「俺、」



女の声を遮った。


話したくない。


女と必要以上に距離を取りすぎなのは、自分でもわかってるが。



「______俺、女嫌いだから。」



それだけ、一言だけそう言って、その女とは目も合わせず、俺は教室を出ていった。