「…んだよ。どうせいつも校門までついて歩いてるだろ。」
俺は眉をしかめて、席を立った。
陸や魁斗や優介がこいつのことを気に入ってるおかげで、俺まで毎日この女と一緒なんだ。
まあ、ほぼ口は聞いたことないけど。
女に興味ない俺にとってはそれが当たり前。
それは、きっとこれからも変わらねえ。
「…うん、ありがとう!」
俺の言葉に、こいつはまた笑って返事をした。
…普段は陸や魁斗、たまに優介にこうやって笑顔振りまいて。
そいつらが誰もいなきゃ普段話さない俺にも同じ態度か。
そうやって誰にでもいい顔してりゃ得するとでも思ってんのか?
…女の考えは甘いんだ。



