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「ない…ないよぉ…」
その日は、高校入試の合格発表だった。
他の受験生のみんなが、合格者の受験番号が貼られたボードを見てきゃーっ!と叫んで喜んでいる中、あたしの顔は青ざめていた。
「242...242...」
あたしの受験番号は242番。
ボードを見ると…240...241......243…とそこからまた番号が続いている。
何度も必死で番号を指で辿って探したんだけど。
あたしの番号が…ない。
「う、うそでしょお…?」
あたし…高校受験、落ちちゃった…?
あたしの家は母子家庭で、経済的に私立入学が難しかった。
だから、公立高校一本の受験にしぼったんだけど…。