工業高校のイケメン達に愛されて【上】




そう考えると、笑顔が消えてしまうのが自分でわかった。


机の上に置いている自分の右手をぎゅっと左手で握りしめた。


きっと今あたし、嫌な顔してる。


そんなあたしに陸くんが、



「大丈夫!もう少しの時間でも緋奈ちゃんを1人にしない!お手洗いにもついてく!」



って、明るい声で必死に笑顔でそう言ってくれた。



「…あははっ、陸くんさすがにそこまでは一緒にいてもらえないよ。」



思わずあたしも、また笑って。


坂口くんと滝本くんも、陸くんの言葉に笑みを浮かべた。


…相葉くんは、終始無言だし、あたしたちの話を聞いているのかどうかもわからない。



「とにかく緋奈ちゃん、できるだけずっと一緒にいるから。でも何かあったらすぐに言ってね?」



そう言って、あたしの頭をぽんぽんと撫でてくれた坂口くん。