顔を上げた緋奈ちゃんと、視線が交わる。


緋奈ちゃんの頰もほんのりピンク色に染まっていて、うるうるの大きな瞳が不思議そうに俺をとらえている。


…かわいいな。




_____少し前に、緋奈ちゃんを抱きしめた時より、もっと恥ずかしくて、心地がいいと感じてしまう。





_________



「____この場所とか、授業面倒な時とかサボれそうじゃね?」



薄暗い廊下の一室にある、小さな倉庫を指差す優介。


その日。


入学式を終えた俺たち4人は、優介の提案で自分たちの隠れ家的な、落ち着ける場所を探していた。