泣いている奈乃を抱きしめながら、あたしはふと教室のドアのほうを見る。 開けっぱなしの教室のドア。 廊下に見えた人影……。 ――嫌な予感がした。 廊下の影が、静かな足音とともに消えていく。 まさか……ちがうよね?