翌日。
てっきり彩乃くんと2人でおデートだろうと楽しみにしていたら、まさかのご公務。
お家元と彩乃くんが名古屋の社中さん主催の舞踊会とパーティーにご招待されてるのに同行した。
今回はお招きされる側なので、華やかな訪問着を準備していただいていた。
彩乃くんは御召。
……何を着てはってもかっこいいけど。
「明子ちゃん、ありがとう。急に、ごめんなさいね。」
「いえ!逆に恐縮してます。私なんかがご一緒してお邪魔じゃないのか、って。」
私がそう言うと、お家元はちらりと彩乃くんを見てから言った。
「邪魔してほしくて呼んだんでしょ?彩乃さん。」
彩乃くんは、しれーっと今日の舞踊会のプログラムを眺めていた。
「……じゃ、敢えて、副家元の後ろにいればいいんですかねえ?」
そう聞くと、お家元は
「横にいればいいのよ。」
とおっしゃった。
おっしゃったけど……そんなことできるわけもなく……
結局、私が彩乃くんの隣にいたのは、座席に着いているときだけ。
あとは、やっぱり後ろ、うーんとがんばって斜め後ろに立ってるのがせいぜいだった。
それでもお家元や副家元と同じ紋の着物の効果は大きいらしい。
帰りの新幹線で、彩乃くんがご機嫌さんだった。
あからさまに色目を使ってるくる女性が激減したそうだ。
……その分、私は攻撃的な視線を四方八方から受けてたけど。
「あ、『彩乃会』って何ですか?復活とかなんとかパーティーで言うてはりましたけど。」
「『彩乃会』じゃなくて『綾之会』な。アクセント、前。」
彩乃くんはそれだけしか言ってくれなかったので、お家元が補足してくれた。
「昔、彩乃さんのお父さまが副家元だった時に作った会よ。研修会をしたり、現在の幹部の半分ぐらいが所属してたから、みんな懐かしいんでしょ。」
次世代幹部養成会?
「じゃ、彩乃くん、ますます忙しくなるねえ。」
彩乃くんは失笑した。
「あほ。お前もや。俺の名前で新しいこと始めるのに、お前が関わらな立ちいかんわ。望み通り、手足になって働け。」
……いや、あの……来年からにしてほしいんですが。
しかも、お家元のお手伝いをするとゆーたんであって、彩乃くんの奴隷じゃないんだけど。
それでも私は、お家元の申し訳なさそうな視線に苦笑で答え、唯々諾々受け入れた。
ゴールデンウィークが終わり、新生徒会がスタートした。
先輩がたの根回しのおかげで今年は定員割れしないどころか、副会長は3人も候補者が出た。
ダメ元で誘った燈子ちゃんも、会計なら、と立候補してくれた。
てっきり彩乃くんと2人でおデートだろうと楽しみにしていたら、まさかのご公務。
お家元と彩乃くんが名古屋の社中さん主催の舞踊会とパーティーにご招待されてるのに同行した。
今回はお招きされる側なので、華やかな訪問着を準備していただいていた。
彩乃くんは御召。
……何を着てはってもかっこいいけど。
「明子ちゃん、ありがとう。急に、ごめんなさいね。」
「いえ!逆に恐縮してます。私なんかがご一緒してお邪魔じゃないのか、って。」
私がそう言うと、お家元はちらりと彩乃くんを見てから言った。
「邪魔してほしくて呼んだんでしょ?彩乃さん。」
彩乃くんは、しれーっと今日の舞踊会のプログラムを眺めていた。
「……じゃ、敢えて、副家元の後ろにいればいいんですかねえ?」
そう聞くと、お家元は
「横にいればいいのよ。」
とおっしゃった。
おっしゃったけど……そんなことできるわけもなく……
結局、私が彩乃くんの隣にいたのは、座席に着いているときだけ。
あとは、やっぱり後ろ、うーんとがんばって斜め後ろに立ってるのがせいぜいだった。
それでもお家元や副家元と同じ紋の着物の効果は大きいらしい。
帰りの新幹線で、彩乃くんがご機嫌さんだった。
あからさまに色目を使ってるくる女性が激減したそうだ。
……その分、私は攻撃的な視線を四方八方から受けてたけど。
「あ、『彩乃会』って何ですか?復活とかなんとかパーティーで言うてはりましたけど。」
「『彩乃会』じゃなくて『綾之会』な。アクセント、前。」
彩乃くんはそれだけしか言ってくれなかったので、お家元が補足してくれた。
「昔、彩乃さんのお父さまが副家元だった時に作った会よ。研修会をしたり、現在の幹部の半分ぐらいが所属してたから、みんな懐かしいんでしょ。」
次世代幹部養成会?
「じゃ、彩乃くん、ますます忙しくなるねえ。」
彩乃くんは失笑した。
「あほ。お前もや。俺の名前で新しいこと始めるのに、お前が関わらな立ちいかんわ。望み通り、手足になって働け。」
……いや、あの……来年からにしてほしいんですが。
しかも、お家元のお手伝いをするとゆーたんであって、彩乃くんの奴隷じゃないんだけど。
それでも私は、お家元の申し訳なさそうな視線に苦笑で答え、唯々諾々受け入れた。
ゴールデンウィークが終わり、新生徒会がスタートした。
先輩がたの根回しのおかげで今年は定員割れしないどころか、副会長は3人も候補者が出た。
ダメ元で誘った燈子ちゃんも、会計なら、と立候補してくれた。



