【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜



そして、走ってきたおかげで直ぐに学校にたどり着いた。



ポケットに忍ばせていた腕時計を見れば、かなり早い。

練習が始まる1時間前。



こんな時、携帯とかあれば...暇つぶしができたり、翼に連絡することだってできるんだろうけど。

けれど俺は生憎携帯を持っていなかった。

部活で忙しい今、そこまで必要性を感じてなかったからだ。



...仕方がない。

テニスコートにでも行って先に準備しておこう。



そう思い俺はテニスコートへと足を運んだ。



そんな時、



「りゅうせーい!!」



名前を叫ばれ後ろを振り返れば翼がいた。



「なしたんだよ?翼が早く来るなんて珍しいべさ」



いつも他の部員より少し遅く来る翼。

翼は朝が弱いのだ。これは部員全員...いや、顧問も知っていること。

だから珍しすぎた。