「だよなー」
どうやら俺の言葉が聞こえていたらしい。
翼はうんうんと頷き俺の隣にやって来た。
別に集中してなかった訳でも、つまらなかった訳でもない。
ただ...なんとなくいつもより時間が過ぎるのが遅かった。ただそれだけのこと。
「やっぱり、未菜ちゃんがいないからだよなぁ」
「未菜?」
どうしてここで未菜が出てくるんだ?
不思議に思い翼を見れば、彼は俺と同じ様に不思議そうにしながら俺を見ていた。
「未菜ちゃんいたらさ、今日もやるぞーーーっ!!!って気合が入るわけよ。いつも以上にさ」
気合...か。
てか、翼のやつ毎回毎回そんなことで気合入れてたのかよ。
「それにさ、未菜ちゃんと学年も違うし会える貴重な時間なわけ。好きな人との時間なんてあっという間に過ぎ去るべさ」
「へぇーそうなんだぁーー」
こんな惚気を聞かされて棒読みでリアクションを返す。


