ずっとなにかが心の中で引っかかっていたんだ。 私の記憶について千沙しか知らない状況。 なのに、この高校に来て違和感を感じる。 なにか大事なことが側にある気がする。 だけど思い出すことは不可能で、違和感の正体も分からない。 けれど...キミの姿を見て── キミのテニスをしている姿を見て── ──全部思い出したんだ── 中学生の出来事を。 幼すぎたあの頃を。 嫌な記憶も。 楽しい記憶も。 苦しかった記憶も。 幸せだった記憶も。 私に欠けていた全ての記憶を。