「てかさ、それは瑠星が持って行きなよ」
「は?なして」
なんの根拠があるんだよ。
「俺達は部活終わったばっかりで疲れてるの。玲依ちゃんは女の子なんだし、早く帰らせてあげたいじゃん。だから、瑠星が行きなよ」
...俺だって部活終わりだし。
「...ほら。鞄ないと相川さん困るんじゃないの?」
確かに困る。
「...分かったよ」
「先帰ってるからー」
「うん」
俺は渋々承諾すると部室を後にし保健室へと足を運んだ。
校内には生徒がほとんど残っていなく、電気があまりついていない。
そんな中を1人上靴を鳴らしながら歩く。
コンコン──
ガチャ──
「あ、鞄?部活お疲れ様」
俺がドアを開ければ、保健室の先生が笑顔で出迎えてくれた。
「......相川さんは?」
鞄を渡して直ぐに立ち去れば良いものの、いくら寝不足と分かっていても、心配なものは心配。


