凄く久しぶりに握った手は...とても温かかった。
そしてその手はしっかりと俺の手を握り返している。
それだけのことに、どうしようもなく泣きそうになった──
「須藤先輩っ......」
突然名前を呼ばれ振り返れば、未菜の息は上がっていた。
......未菜のこと考えずに飛ばし過ぎた...
「…こっち」
未菜を休ませるためにも、空き教室に潜り込む。
ガラガラ──
そっとドアを閉めれば、カーテンの隙間から日差しが差し込むだけの薄暗い明るさ。
今の俺には丁度良い。
顔を見られなくて済む。
俺はドアにもたれかかり、下を向く。
この2人きりの状況はどう考えたって落ち着かない。
ダメなのに。側にいたらダメなのに。
なのに...この状況を喜んでいる自分がいる。


