「あれ...あの子...」
そんなことを考えていれば、長沢が言葉をポツリと零した。
長沢の視線の先を見れば、そこには未菜がいた。
移動教室かなにかかな。
「ねぇ、話し掛けてみようよ!」
「えっ?!」
何言ってるんだよ。
こんな校内でどうどうと話し掛けるなんて、俺にとったら自殺行為に近いだろ。
「ほらほら、相川さーん!!」
「ちょっ、待った」
長沢は俺の言葉なんか無視して名前も呼び出した。
挙句の果てに、未菜の元へ駆け出している。
...最悪だ。
長沢を置いて行くのも不自然なため、仕方がなく長沢の後を歩いて追う。
未菜と目を合わせないよう、視線を外しながら。


