【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜



未菜の両親は俺を病室に案内すると、俺に気を使ってその場を立ち去った。



この薄い扉の向こうには未菜がいる──



ドクン...ドクン──



俺は心臓が煩くなるのを感じながらゆっくり扉を開けた。



知らぬ間に瞑っていた目を開ければ、まるで人形のように眠る未菜の姿。



俺はそっと未菜の側に近寄った。



数ヶ月ぶりに会ったのに、正直なところ嬉しいなんて気持ちはどこにもない。

あるのは...罪悪感のみ。



「...み......な......」



久しぶりに発した未菜の名前。

心の中では何度も何度も何度も発していても、いざ名前を呼べば声が震えた。



俺は未菜の手をぎゅっと握りしめた──



「...未菜...ごめん......」



こんな俺でごめん。

こんな彼氏でごめん。

信じてやれなくてごめん。

側にいてやれなくてごめん。



未菜への謝罪の言葉はとめどなく溢れ続け限りがない。