【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜



そして卒業式当日。



本来なら在校生の所に未菜の姿があるはずだけれど、そこには無い。



式が終われば卒業生はクラスメイトとの別れを惜しんで涙したりお喋りをしたりしている。



でも俺は...

そんな中1人昇降口に向かう。



校舎の中を未菜の面影を探すように歩くのは、未菜を好きになってからの癖になっていて今も変わらなかった。

けれど、それも今日で終わり。



もう未菜の姿を学校で探すことは無い。

未菜の面影や思い出を求めて探すことは無い。



俺はギュッと目を瞑り学校を後にし、ある場所へ向かった──



バスに揺られること20分。



俺は未菜が入院している病院の前に立っていた。

ここに来るのは、あの事故があった日以来。



何度も何度もお見舞いに行こうとした。

だけど、怖くて、怖くて、怖くて、結局行くことが出来なかったんだ。



けれどそんな俺を未菜の両親は責めることなく、ちょっとした変化があった時には俺にメールで報告してくれた。