「失礼しました」
俺は担任に報告すると職員室を出た。
『…えっ…?』
俺が札幌の高校に志望校を変えると言った時、担任は凄く驚いた顔をしていた。
『もう、決めたことなんで』
なんと言われようが俺はこの決断を絶対に変えない。
『…どうしてまた…札幌なんて遠くなんかに…親御さんとも離れることになるんだぞ。考え直した方がいいんじゃないのか?』
だけど、やはり担任はすぐには認めてくれなかった。
『…もう決めたことなんで。俺はそうするべきなんです。もう、親とは話して許可はもらっています』
親の許可をすでに得ていることを伝えると、担任は保護者と話すと言い今回は担任からの承諾はもらえなかった。
担任からの許可が下りたのは、それから3日後のこと。
俺は札幌の高校に絶対に進学するために、毎日ひたすら勉強に励んだ。
勉強は大変だったけれど、熱中することで他のことを考えなくて済むのは好都合だった。
こうして俺は無事に札幌の高校に合格し、地元を離れることが決定した。
どこの高校に進学するかは言わず、地元を離れることは未菜の両親には伝え、そして、未菜の前から姿を消すことも伝えた。
そのことを伝えた時、2人とも〝気にしなくていいんだよ〟と言って俺のことを気遣ってくれた。
そんな2人に俺は苦笑いを浮かべその場を去った。
それからというもの、荷造りに追われる日々が続いた──


