【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜



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「瑠星くん」



あれから何時間経ったのだろう。

未菜の手術が終わり、俺は未菜のお父さんに呼ばれると病室に案内された。



「未菜...」



案内された病室には、酸素マスクを付けベッドに横たわる未菜の姿があった。



病室には機械音が規則正しく鳴り響き、それが未菜は生きている証だった。



...死ななくてよかった......

生きててよかった...



「今日はありがとう」



未菜のお母さんは真っ赤な瞳で再び俺にお礼を言った。

そのお礼に俺はやっぱり答えることが出来ない。



それから俺は、未菜のお父さんに家まで送ってもらい帰宅した。

帰宅した際、未菜の両親が連絡しておいてくれたのだろう母さんはなにも言わず、優しい笑顔で出迎え俺の頭を幼い子どもをあやすかのように撫でた。



俺はシャワーに入り、体に付いた血を落とすと何も食べずにベッドに潜り込む。

目を閉じればあの時の光景がフラッシュバックされ、寝付けるわけもなくただベッドの中で声を押し殺して泣いた──



それから俺はしばらく学校を休み、部屋に閉じ篭った...

学校に行ったのは、2週間後のことだった。