【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜



「......はぁ......い...っ...」



なんとか口を無理やり動かして返事をする。



「ふふっ。返事出来るんじゃない。お利口さんね」



千沙は私を嘲笑いながら私の頭を撫でだした。



傍から見たら仲良さそうに話してる友達に見えるだろう。

けれど実際、私の足は震えていて立っているのがやっと。



「ねぇ、未菜。どこか行くの??浴衣なんて着ちゃって」



「......い...や......その......」



口が裂けてもりゅーちゃんと行くなんて恐ろしくて言えない。



けれど、予め待ち合わせの場所を変えておいて良かった......

もしも一緒にいる所を見られたら......これ以上なにをされるのか分かったものじゃない。



「......瑠星先輩と、行くんじゃないの??」



......千沙は口元は笑っているけど目が笑っていない笑顔を私に向ける。



「......と、友達......と...」



私は必死に嘘をつく。

今にも泣きそうなのを堪え、大切な人を、大切な関係を守るために。



「ふふっ。ト・モ・ダ・チ...なの「おいっ!!!!!なにしてんだよ!!!!!!」」



千沙が話している声を怒鳴り声で遮ったのは...翼くんだった。



なして翼くんがここに??

頭の中は軽くパニック状態。

そもそも...どうして翼くんが怒ってるの??



いきなりの出来事に恐怖心は薄れていく。