「......はぁ......い...っ...」
なんとか口を無理やり動かして返事をする。
「ふふっ。返事出来るんじゃない。お利口さんね」
千沙は私を嘲笑いながら私の頭を撫でだした。
傍から見たら仲良さそうに話してる友達に見えるだろう。
けれど実際、私の足は震えていて立っているのがやっと。
「ねぇ、未菜。どこか行くの??浴衣なんて着ちゃって」
「......い...や......その......」
口が裂けてもりゅーちゃんと行くなんて恐ろしくて言えない。
けれど、予め待ち合わせの場所を変えておいて良かった......
もしも一緒にいる所を見られたら......これ以上なにをされるのか分かったものじゃない。
「......瑠星先輩と、行くんじゃないの??」
......千沙は口元は笑っているけど目が笑っていない笑顔を私に向ける。
「......と、友達......と...」
私は必死に嘘をつく。
今にも泣きそうなのを堪え、大切な人を、大切な関係を守るために。
「ふふっ。ト・モ・ダ・チ...なの「おいっ!!!!!なにしてんだよ!!!!!!」」
千沙が話している声を怒鳴り声で遮ったのは...翼くんだった。
なして翼くんがここに??
頭の中は軽くパニック状態。
そもそも...どうして翼くんが怒ってるの??
いきなりの出来事に恐怖心は薄れていく。


