【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜



***



朝、私はセットされた目覚ましよりも早く目が覚めた。

午前中は部活。

午後はりゅーちゃんと花火大会。



ウキウキする感情とは裏腹に、私は机の右の引き出しに視線を向けた。

その引き出しは誰にも見られないように鍵がかけてある。



ドクン......



大丈夫。大丈夫。大丈夫。

必死に自分に言い聞かせる。



私が傷つくだけなら...私が我慢すればいいんだ。

もう2度と、りゅーちゃんに心配を掛けたくない。

りゅーちゃんにあんな悲しげな顔なんてさせたくない。



「未菜ー!早くご飯食べないと部活遅刻するわよー!!」



1階からお母さんの声が聞こえ、これ以上そのことを考えるのは辞めた。



りゅーちゃんがいれば、私は負けないんだから!!



「今行くー!!」



私は急いで階段を降り、朝食を食べ準備を済ませると家を出た。

今では外に出て空を仰ぐことはない。

常に地面を見て、隠れるように歩くのが日課。