「とーっても、とーってもお友達思いの翼先輩に2つだけ良い事を教えてあげますねっ!」
声を弾ませ楽しそうにそう言った。
その表情は今の俺とは正反対。
なにが楽しいのか。
なにが面白いのか。
さっぱり分からない。
千沙ちゃんは俺に歩み寄った。
あたかもナイショ話をするためのように。
「まずは1つめ。それはですね。ふふっ...私は欲しいと思った物は、何が何でも手に入れたい主義なんです。欲しい物のためなら、どんな事でもしますよ。たとえ...うふふっ。相手がどうなろうともねっ」
千沙ちゃんの言葉は俺の想像を超えていた。
不気味に弾んだ声は恐怖しか感じない。
今となっては千沙ちゃんの目を真っ直ぐ見る勇気なんてどこかへ飛んで行ってしまった。
「うふふふっ。そして2つめは......翼先輩。先輩は色々な事を知りすぎました」
どうゆう...こと??
「翼先輩。貴方はもう、この学校にはいられない」
「はっ?」
なに言ってるのか分からず顔を上げた時にはもう遅かった。
自分の制服をビリビリに破いている千沙ちゃんがいた......
そして、一瞬俺に微笑みかけると...
「きゃゃゃぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁっっっ!!!!!!!」
耳を塞ぎたくなる程の声で絶叫した。
そして俺はこの場所を選んだことを後悔した。
この場所は校舎裏で人気は無いものの、すぐ近くの2階には職員室があるのだ。
いくら話し声は聞こえなくても、こんな大きな叫び声は筒抜けだ。


