【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜



***



「せーんぱい!こんな所でなにしてるんですか??」



背後から目当ての人物の声が聞こえた。



俺は携帯の時計を見て時間を確認する。

瑠星と未菜ちゃんは今頃会っている頃だろう。

きちんと話をして、明日の花火大会は楽しんで行ってほしい。



だから俺は、この人をどうにかしなくてはならないんだ。



「あ、偶然だね!こんな所でなしたの??千沙ちゃん」



随分と白々しい言葉。

俺の後をついてきてるのを確認して、わざわざ人気のない校舎裏に来たのに。



「散歩ですよ〜。翼先輩こそ、なにしてるんですか??」



完璧といえる笑顔で俺に話し掛けてくる。

少しでも油断したら、取って喰われてしまいそう。



「ねぇ、千沙ちゃん...」



「なんですか??」



取って喰われる前に...先手を打たなければ。



俺は1つ深呼吸をして、



「瑠星のこと好きなんでしょ」



相手の目を真っ直ぐ見て、相手の表情の微々たる変化を逃さないように凝視した──