誰にも言えてなかった過去を僕にだけ話してくれた本條




僕に笑顔を向けてくれた




そして、僕と話した後、「強くなる」って言ってくれた
















僕はそんな彼女の事が気になっているのだろうか?



いや、それは間違いない



だって、さっきからずっと彼女の事ばかり考えているのだから



でも、それは何故なのだろうか?

彼女の名前がアイツと同じ『美雨』だから?

だから、僕は気になっているのだろうか?


それとも、何か別の理由で?



あるいは、その両方で?















分からない


いくら考えても分からない

















僕は、そんな煮え切らない思いを抱えながら、ポケットから取り出した煙草に火を付けて、家へと歩みを進めた―…