Rain

先生は私の話を聞いた後、暫く何も言わずに考えこんでいた

そして、その後、私の顔をチラッと見て小さく呟いた

「…普通とか、普通じゃないとか一体、誰が決めるんだろうな?」

私は、その言葉に驚いて、思わず「…えっ?」と呟いた

その言葉を聞いて、先生は続ける

「普通とか、普通じゃないとか、その基準は一体、どこにあるんだろうな?……例えばクラスで発言権がある生徒が自分の基準に合わせて『普通』を作ったとする。
でも、それなら、その生徒の『普通』って感覚がずれてたら、そのクラスは全員で共倒れだ」

「更にもっと言うと、クラスで発言権がある奴とない奴の違いは何なんだ?大人なら分かる。
一流の大学を出たとか、一流の企業に勤めてるとか、役職とか。
そんなので勝手にカースト制度ってのは生まれる。
でも、高校生に何で、そんな物がある?皆、同じく受験をして、受かってここに来てる。
つまり皆、対等な筈なんだ。
にも関わらず、勝手にスクールカーストなんて物が生まれてる。
しかも、そこでトップにいるのは、親が一流企業に勤めてるとか、金持ちとか…………そんなの本人の力でも何でもない。

そんなのでトップになるなんて、俺は絶対に認めない」


先生は、静かに、でも強くそう言った。


そんな先生に対して、私は何も言えなかった


私に対して言われたかのように感じた



自分では何の努力もせず、クラスのリーダー格の愛実に気を使い、腰巾着みたいになって、時には他人を陥れ、クラスの中心グループにいる私に―――