Rain

「あ、そういえばぁー、朝はごめんねぇー、マナ勘違いしてたみたいでぇー」


「え!?」

私は驚いてそう返した

そんな私に愛実は続けてくる

「三沢くんとは偶然、駅で会っただけなんでしょ?」


私は、その言葉を聞いて、思わず笑顔が溢れてきた

その言葉は今、私が一番、愛実に言って欲しかった言葉だ

誤解が解けたんだ!


そう思った私が、ほっとして「全然大丈夫だよ!」って言おうとした時だった


「三沢くんが、お昼休みの時に教えてくれたのー」

愛実がうっとりした顔をしながら、そう言った


私は、一瞬にして固まった

愛実の言葉を疑った


…愛実は、私の事を信じてくれたんじゃないの?

…私の事は信じてくれないのに、三沢の事は、たった一言で信用するんだね

…確かに私達は、お世辞でも本当の友達とは言えなかった

でも、私達は毎日一緒にいたんだよ?

三沢なんかより、ずっと長い時間を四人で過ごしてきたんだよ?

それなのに愛実は私よりも三沢の事を信じるんだね―――…





そんな事を考えながら、何も言えないでいる私をよそにサヤカは笑いながら言った

「でもさー、マナ良かったじゃんー!三沢と話せてー」

サヤカのその言葉に愛実は照れ臭そうに笑いながら「…うん」と言った















…それだけ?

愛実は私にした事、反省してくれたんじゃないの?

なのに、あんな軽く謝っただけで、

あれで終わり?

あれでチャラなの?


私は今日1日、ずっと、愛実達に何されるかって怖くて怖くて仕方なかったのに?

授業にも、出たくなくて、出たくなくて、サボりまでしたのに?

大好きなお昼休みだって、辛くて、悲しくて、怖くて、虚しくて仕方がなかったのに?




でも、愛実にとっては、その程度の事なんだね―――…