Rain

美術準備室に着くと、先生はいつもの様にデスクに座って書類を見ながら作業をし始めた

私は先生のそんな態度に疑問を持ち、訪ねてみた

「…あの……先生…私に何か用があったんじゃないんですか……?」

すると先生は一瞬、作業の手を止め、こちらを見た後、また作業をしながら答えた


「…別に……ただ君が教室に居たくなさそうだったから」




私はそんな先生の返答を聞いて言葉に詰まってしまった

それと同時に目頭が熱くなって、目に涙が溜まっているのが自分でも分かる

私は、必死に涙が溢れないように上を向いて耐えた

こんな所で泣くわけにはいかない



そんな私を知ってか知らずか先生はまた淡々と言った

「別に、戻りたきゃ戻って良いけど」


私は先生のそんな言葉に、慌てて首を振りながら返した

「いえ、ここにいさせて下さい!……せめて1限目が始まる前まで…」

…本当はもっといたい

でも、まさか、仮にも教師相手に「授業が始まっても、ここにいたい」なんて言う訳にはいかない

でも、そんな私に先生は驚くべき事を言った