Rain

「…私、絶対良い先生になってみせる……!」

強くそう言った私に対して、三沢もまた笑顔で「おう!」と言った

「に、してもいいよなー。
お前の事そんだけ愛してくれる人がいてさー…。
俺も早く彼女欲しーよ」

三沢は、そう言って拗ねたような顔をした
意外だった
三沢はモテるんだから、その気になれば、いくらでも付き合う事は出来る筈だ
現に三沢に告白をして、フラれたという女子の話は後をたたない

私はいたずらな笑みを浮かべながら言った

「なら愛実と付き合ったら?」

すると三沢は心底嫌そうな顔をして返してきた

「うぇー、俺、ああいう外面だけ良いタイプのわがまま女、マジで無理……だったら裏表ない性悪女と付き合った方がまだマシ……」

愛実は見事にフラれた

まぁ、本人は本気じゃなかったって言っていたから別に良いのかもしれないけれど

でも2年の頃、私をいじめては、三沢にキレられて、その度に愛実が悲しそうな顔をしていたのは覚えている



「ふーん……裏表のない性悪女?彩とか?」

私が、そう言って笑うと、三沢は真剣な顔をして言った


「…あのなー……アイツ等はお前の事いじめてた連中だぞ。
………自分の好きな女いじめてたような奴と付き合えるかよ」

そう言って、じっと私の顔を見てきた




―――ほんの冗談のつもりだったのに……

まさか、そんな答えが返ってくるとは―――…

私は戸惑って「…あっ、えっと……」とか意味の分からない言葉を口走っていた

でも、そんな私を見据えて、三沢は続けてくる

「……俺さ……マジで本條の事、好きなんだ。
……前にあんな事やらかした俺が、こんな事言うのは間違ってるって、分かってる。

でも、本気で本條の事、好きなんだ。

……本條が雪平先生の事、忘れられてないのは分かってる。

でも、俺の事も真剣に考えてくれないかな……?

俺は例え、本條が雪平先生の事好きでも良いから……時間をかけて俺を好きになってくれれば良いから……」