Rain

「…葉月、顔がグチャグチャじゃない。
ほら、これで拭いて。
……まだ式の前なのに、吹奏楽部の練習聞いただけで、そんなに号泣するなんて、式が始まったらどーなるんだか」

私がそう言って、笑いながらハンカチを渡すと、葉月は更に泣きながら言った

「だって、明日から美雨ちゃんに会えなくなっちゃうなんて寂しいんだもん!
……美雨ちゃんは私の初めての親友だから……
……昔から、いつもいじめられてて、クラスでは浮いてて……クラス委員だった理佐ちゃんは私の事、気にかけててくれたけど、3年生になったら、その理佐ちゃんともクラス離れちゃって……
……また、からかわれて……
……でも、そんな時、美雨ちゃんが庇ってくれて……友達になってくれて……
…ありがとう……
……本当にありがとう!」

私は、そんな葉月に満面の笑みで言った

「それは、こっちの台詞だよ。
私、中学校の頃、親友だって思ってた子に裏切られて………もう2度と親友なんかいらないと思ってた……
……でも葉月と親友になれて、もう1度友達っていうものを信じてみようかな?って思ったの……
……葉月……私、一時は葉月の事、いじめてた事だってあるのに……
……こんな私と親友になってくれてありがとう!」

私は、そう言うと、勢いよく葉月に抱きついた


葉月は私の腕の中で、更に涙を流している





―――今日、私達はこの学校を卒業する―――…