Rain

驚いて、何も言えず、ただただその教師を目で追っている私をよそに、教頭は黒板に青年の名前を書き淡々と紹介した



「えー、こちらが1週間前から産休に入られた細谷先生の代理で来られた雪平 順先生だ。
雪平先生は今まで北海道の芸術の専門の高校で講師をやっておられた。
先生には細谷先生の代わりに、このクラスの担任と美術の授業を担当して貰う。
先生は年齢的にも27歳という若さなので君達と同じ目線に立って話を聞いてくれる良い相談相手にもなると思う―――」

教頭が、そんな話をしている間も私は、その青年をじっと見ていた


この間とは違い、眼鏡をかけていて白衣を着ているが、前髪の間から見える切れ長の目といい、癖っ毛といい、独特な雰囲気といい、あの青年に間違いない




















「では雪平先生、後はお願いします」

教頭は、いいだけ話終わったかと思うと、そう言ってすぐに教室から出ていった