Rain

―――…

私は電車を降りて、初めて見る景色に、思わず辺りを見回してしまった




…そう

私が来たのは、先生が通っていた大学の最寄り駅だ




…自分でも何がしたいのか全く理解が出来ない

でも、先生の事を考えていたら、先生が大学時代、笑って、泣いて、悩んで、友情を築いて、喧嘩して、そして、深く深く人を愛した、先生にとってかけがえのない場所であるだろう大学が見てみたくなったのだ

私は、駅員さんに場所を聞き、大学に向かって歩き出した

歩きながら景色を見る

真っ青な空

風に揺れる木

私の影が映っているコンクリートの道路

太陽と草木とコンクリートの匂い




先生は、この道を通って、この空を見て、この風を感じて、このコンクリートの上を歩いて、この匂いを嗅ぎながら学生生活を送っていたんだ

目を閉じると、壱成さんや美雨さんと笑いながらここを通る、今よりも若い先生が現れた